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Japanese

IGES設立10周年記念シンポジウム報告書:地球温暖化に立ち向かうアジア太平洋の戦略

2008年6月21日(土) 開催 2009-02

近年、地球環境問題、とりわけ地球温暖化は、主要国首脳会議の中心議題になるほど世界の最大関心事の一つとなっています。経済成長と人口増加を背景に、中国、インドを筆頭とするアジアの国々での温室効果ガスの排出の増大は確実視されています。貧困を克服し、経済成長を図りながら同時に増加する温室効果ガスの排出を抑制し、持続可能な開発を実現していくためには格段の努力が求められています。同時に、海面上昇による国土の水没や、気候変動による食料生産への深刻な影響など、国の存亡にかかわる問題にも対処しなければなりません。

IGESは、こうしたアジア太平洋地域のニーズと世界的な要請との双方に応え、持続可能な社会を実現するための道筋となる戦略や政策を提示することを重要な使命と考えています。

このような背景の下、IGESは2008年4月に設立10周年を迎えたことを記念し、アジア太平洋地域における持続可能な開発と地球温暖化対策の調和に焦点を当て、同分野の国内外の第一人者を招いて議論を行う公開シンポジウムを同年6月に横浜で開催いたしました。当日は300名を超える多くの皆様にご来場いただくことができました。

シンポジウムでは、講演者の皆様からさまざまなキーワードをいただきました。例えば、低炭素社会。私たちが目指すべき持続可能な社会の一つの姿が低炭素社会であることは、共通の認識になりつつあります。しかしながら、その前には多くの克服すべき課題が横たわっています。途上国・先進国の間の対立、開発計画や経済政策と気候政策の統合、さらには、如何にして未来世代のニーズと私たちの世代のニーズの双方を満たすかという問題もあると思います。

このような課題をいかに乗り越えていくか。シンポジウムの当日の2008年6月21日、アジア太平洋地域における気候変動政策に焦点をあてたIGES白書を発行いたしましたが、同書のタイトルは「気候政策と持続可能な開発の融合を目指して」としています。さまざまな異なる視点、あるいは対立する利害をいかに融合・調和させていくかということが、これから目指すべき道ではないかと考えております。

世界経済の先行きに不透明感が増す中で、持続可能な開発を促し、低炭素社会への移行を進推することは決して容易なことではありません。IGESは、これまで培ってきた各国の政府、地方自治体、企業、NGO、市民、専門家など多岐にわたる関係者の皆様とのネットワークを生かし、協力を深めながら、自らの使命を果たすために一層力を尽くす所存です。

Remarks: (Hayama, Japan) Page Information:
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