Policy Report

未来につなげるSDGsとビジネス~日本における企業の取組み現場から~

Author: 
Akiko
UENO
Tomoko
DOWAKI
Saori
IZUMI
2018-03

一般社団法人 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)および公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」について、日本における企業の取組み実態に関する最新の調査結果をとりまとめた、SDGs日本企業調査レポート2017年度版「未来につなげるSDGsとビジネス~日本における企業の取組み現場から~」を2018年3月14日(水)に発刊いたしました。
昨年の第1回調査レポートでは、日本企業によるSDGsへの取組みの全体像を提示しました 。その続編となる今回のレポートでは、企業によるSDGsの取組みの経年変化を概観するとともに、「SDGsの本業化」を実践するためのアプローチを「組織」と「企業活動」という2つの側面から考察しています。また、巻末にはヒアリング調査を行った企業の取組み事例25社分を掲載しており、SDGs実践の情報としてご活用いただける内容となっています。

【アンケート調査結果】
●昨年のレポートで課題と指摘された、SDGsに対する経営層の認識と社会的な認知度の低さは改善が見られた。その一方で、中間管理職のSDGsへの認識が9%ときわめて低いままで、SDGs推進の課題となっている。
●SDG Compass のステップは全体的に進捗が見られ、何もしていないGCNJ会員企業はもはやごく少数となった。その一方で、ステップ1「SDGsを理解する」とステップ2「優先課題を決定する」にとどまる企業は合計で70%以上あり、まだ本業でのSDGs実施を模索している企業も多い。
●企業にはSDGsをビジネス機会として取り組むことが期待されているが、現状、企業は自社に負のインパクトをもたらすと認識するゴール=経営リスクへの対応に、より注力している。

【メッセージ】
●企業はSDGsをビジネスの芽として捉え、事業の強化、拡大更には新しい事業展開をしていくことが重要。そのための方策として、組織/個人を対象とする、社会課題解決を促すための仕組み(表彰、報酬、評価制度など)を社内で整備することが有効であり、これは中間管理職のSDGsへの認識向上にも有効。
●持続可能な社会の構築には、中核的事業とあわせて、市場環境を整備するための取組みや、社会貢献性の強い事業/事業に関わる活動を進めることも重要。
●こうした活動がコストではなく投資と見なされるためには、中長期の経営計画や戦略の中にSDGsの要素が組み込まれていることが必要。中長期目標は確実に達成できるものではなく、野心的に設定されることが望ましい。
●企業理念は会社の存在意義であり、それに根ざした企業活動SDGsが結びついていくと、社会の中での役割が明確になり、社員の仕事への強いコミットメントも生まれてくると考えられる。
●経営トップのリーダーシップ、社内外での対話とパートナーシップ、企業理念に立ち返ることが本業化を進める鍵。

<関連情報>
●GCNJ/IGESインタビューシリーズ:SDGsがつなげる企業の未来
SDGs達成並びに持続可能な社会実現に向けた、各企業・団体の取組みに関するインタビュー連載企画。SDGs・サステナビリティを経営に統合していくための取組みや工夫、チャレンジについて、各企業・団体の生の声を掲載しています。
http://www.ungcjn.org/sdgs/archive/index.html

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