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Japanese

企業の環境情報開示:持続可能な生産を推進するための革新的政策

In アジア太平洋における持続可能な消費と生産:資源制約を乗り越えてアジアは豊かさを実現できるか 2010 Series: 2010-06

本章では、アジア途上国における持続可能な消費と生産を推進するための政策オプションとして、企業の環境情報開示(CEID)について論じる。アジアで採用されているCEIDイニシアティブ、企業の環境報告書及び環境パフォーマンス評価プログラムを検証・考察する。

―アジア途上国においてCEIDスキームは環境パフォーマンスの促進に有効であるが、改善が必要な部分もある。企業の環境報告書が的確であることは少なく、環境パフォーマンス評価プログラムは環境パフォーマンスの良くない企業に対しては環境改善に向けより大きなインセンティブとなる。

―持続可能な生産を大規模に推進するには、CEID政策を一組の政策の一部として捉え、他のCCや市場ベースの手段と組み合わせて使うべきである。CEID政策は独立した政策ではなく、他の政策を補完する政策と考えなければならない。

―CEIDは企業に遵守義務を与えるだけでなく、他企業との遵守のレベルの違いを認識させるためにも役立つ。そのため、規制当局はより多くの情報に基づいて手段を選択できるようになる。

―強制的手段は、遵守が不十分な企業に対して適しており、一方、市場ベースのメカニズムは、遵守の度合いの高い企業に対して改善をさらに進めるためのインセンティブとして適している。

この戦略をアジア途上国でより効果的に機能させるには、ステークホルダーに正確な情報を提供すること、ステークホルダーに十分な圧力やインセンティブを生み出すための権限を与えること、企業のこのプロセスへの参加、特にSMEの参加を奨励すること等、いくつかの面での努力が必要である。国レベル、各国間レベルで複数のステークホルダーが協調する必要がある。

(Hayama, Japan) Page Information:
p65-89